日本代表に求められる「決定力」は、浦和レッズの興梠慎三にあり
今年から2シーズン制となったJリーグ。すでに1stシーズンを無敗で優勝という快挙を成し遂げた浦和レッズ。序盤は怪我で出遅れたものの、8試合で6得点とエースとして浦和を1stステージ無敗優勝へ導いたのは興梠慎三でした。ワントップとしてズラタン、李忠成とのポジション争いに勝ち2ndステージで爆発なるのか注目です!
決定力とオフザボールの動き
興梠のストロングポイントは相手をシュートのうまさと一瞬のスピードで相手を置き去りにする瞬発力、そしてオフザボールの動きです。
浦和ではワントップのポジションでオフサイドラインぎりぎりで飛び出したり、中盤まで落ちてポストプレーをしたりと、ボールの引き出し方もとてもうまく、MFからしたらこれほどやりやすいFWもなかなかいないと思います。
そしてシュートのうまさはJリーグでも屈指で、右足、左足、ヘディングとどこでも得点を決められるうまさを持っています。枠内シュート率も高く、シンガポール戦に見たゴールはるか上にふかすシュートというのは興梠はほとんどしません。
興梠のゴールシーンを観ると、どのゴールも非常にリラックスした状態でシュートモーションに入っており、力みがまったく見られません。無理な体勢からはシュートは絶対に打たず、状態の良い時にシュートを選択する良い判断ができるからこそだと思います。
2015年6月27日 浦和レッズ vs アルビレックス新潟 興梠慎三のゴール - YouTube
FWは常にまわりから得点を求められプレッシャーがかかりますが、興梠の場合は良い意味で俺が俺がとはならずに、周りも使いつつ細かいステップワークで一瞬相手DFを外してゴールできるストライカーです。
先日の最終節、アルビレックス新潟戦でみせた柏木からの絶妙なスルーパスを呼び込んだオフザボールの動き、そしてワントラップからの相手GKのタイミングを外す絶妙なトゥーキック気味のシュートはどの部分を切り取っても非常にレベルの高いゴールでした。
トラップのうまさ
またシュートのうまさ以上にトラップが抜群にうまいです。
良いシュートをうつためには、当然シュートを打つ前のトラップが非常に重要になります。興梠の場合は相手DFの逆をトラップでとり、なおかつ自分のスピードを考慮してシュートを打てる絶妙な位置にボールをおける技術がずば抜けています。
【興梠 慎三(浦和)】MY BEST GOAL - YouTube
相手との駆け引きが非常にうまく、ボールコントロールがうまくないとできず、なおかつ興梠の短距離ダッシュは尋常ないほど早いので相手DFは対処できません。
最後に
興梠は身体は大きくないし、典型的なストライカーのように無理な体勢でもシュートして貪欲にゴールを狙うという姿勢は足りませんが、周りを活かしながらここぞという時にシュートを放ちゴールするFWです。
先日の日本代表とシンガポールとの試合で改めて”決定力”不足が浮き彫りになった日本代表ですが、浦和同様にワントップで興梠慎三の決定力を日本代表で試して欲しいですね。
【ベストゴールノミネート】興梠 慎三(浦和レッズ)「J1リーグ 1st 第15節」 - YouTube
トップ・アイキャッチ画像版権:JリーグチャンネルYouTubeより