リオ五輪のサッカー日本代表オーバーエイジ枠の是非。
アジア王者となりリオデジャネイロ五輪に挑むU-23日本代表。ロンドン五輪を上回る3位以上、メダル獲得はできるのでしょうか!?そこでメンバーについてポイントとなるのが「オーバーエイジ枠」を使うかどうかです。シドニー、アテネ、ロンドンとオーバーエイジ枠を使用し結果を残してきてた五輪の日本代表。現在のA代表の中心メンバーが出場した北京五輪はオーバーエイジ枠を遠藤保仁の直前の病欠により使えませんでした。ただ単に使えば良いというものでもないオーバーエイジ枠について考えてみたいと思います。
オーバーエイジ枠を使うメリット
使う使わない抜きにしてどういうメリットがあるかを考えます。
基本的にサッカーという競技は「ワールドカップ」が世界最高峰の大会と位置づけられているので五輪には年齢制限(23歳以下)という縛りがあるのです。
23歳というとキャリア的にはまだまだ若く成長過程の段階ですし、そこにベテランの「経験」が加われば非常に良いバランスとなるでしょう。
シドニー五輪では三浦淳宏、森岡隆三、楢崎正剛を使用し、アテネ五輪では小野伸二、曽ヶ端準、ロンドン五輪では徳永悠平、吉田麻也が起用されチームのバランスを保ちました。
チームのウィークポイントを補強するという点では間違いなく使った方がメリットがあるでしょう。
オーバーエイジ枠を使うデメリット
デメリットとしてはオーバーエイジ枠で選出された選手が、うまくチームに溶け込めないかもしれないという点があります。
基本的に19歳~23歳の選手がメインとなっているのでそれ以上の年齢の選手が入ると「浮いてしまう」というところが懸念材料でもあります。
年齢は関係ないかもしれませんが、A代表でもドイツW杯の時は「中田英寿」の威厳が強過ぎてチームがひとつにまとまらなかったという経験もありますし、オーバーエイジのメンバーは細心の注意を払って選出するべきです。
さらにはアジア予選を苦しみながら戦い抜きアジア王者になったメンバー達の「結束力」を壊しかねません。予選に出ていないのに本大会だけ出るなんてずるいと思われる人もいるかもしれません。そんな「モチベーション」に関してのデメリットはあると思います。
オーバーエイジ枠を使うなら誰が良い?
それではもしオーバーエイジ枠を使うとするならばどんな選手が良いのでしょうか?
まずはU-23日本代表のウィークポイントを考えます。
個人的にはCB(センターバック)が不安材料だと思っています。
アジア予選、センターバックの主軸として活躍した鹿島アントラーズの植田直通は手倉森監督も仕事のできる選手として考えていそうですが、川崎フロンターレの奈良竜樹とヴィッセル神戸の岩波拓也の2人はやや不安の残るパフォーマンスだったように評価していると思います。
実際、岩波拓也は韓国戦で不必要なイエローカードをもらってしまい冷静さを失う場面もありましたし、奈良竜樹も世界クラスになった時の高さはやや心配です。
奈良竜樹、岩波拓也どちらかを選出して植田直通ともう一人強力なオーバーエイジ枠のセンターバックの3人で回す形もありでしょう。
ロンドン五輪でもオーバーエイジ枠で起用されたプレミアリーグ、サウサンプトンの吉田麻也が現在センターバックとして日本で一番の経験値が高い選手だと思いますが、2大会連続オーバーエイジ枠での出場となると微妙なところでしょう。
そうなるとA代表でもセンターバックの主軸となっているFC東京の森重真人が適任かと個人的には考えます。FC東京ではキャプテンも努めるまとめ役。
手倉森監督がどういう風に考えているか全くわかりませんが本大会のメンバー選考が楽しみです。
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トップ・アイキャッチ画像引用元:U-23日本代表 植田直通よりファン・サポーターの皆様へ JFATV YouTubeより