6月1日に親善試合・イラク戦とワールドカップ2次予選シンガポール戦に臨む日本代表メンバーが発表されました。そして昨日イラクに4-0で勝利!ワールドカップ2次予選への良い弾みになるでしょう。いよいよロシアに向けた戦いが始まろうとしていますが、2次予選最大の敵であるシリアを侮ることなかれ。まずはあまり見えていない敵を知る事から始めましょう。
シリア代表との対戦
シリアという国の名前を聞くと、最近ではIS(イスラム国)などによるマイナスイメージがつきまといますが、ご多分に漏れず、治安は最悪と言えるでしょう。外務省からもシリア全土において退避勧告が出されており、日本人ジャーナリストなど少なくとも3名の邦人が犠牲になったとされています。
不思議なのは、この様に国内は全土に渡って混乱していますが、国内リーグであるシリアリーグは予定通り開催されています。サッカーはこの様な状況でも、娯楽としてしっかりと根付いているのでしょう。
過去、日本はシリア代表と8度対戦しており、7勝1分けの結果となっています。数字から見れば圧勝に近いのですが、サッカーは何が起こるか分かりません。現に、直近の対戦である2011年アジアカップではGK川島が相手選手を倒してしまい、一発レッド、PKを献上してしまいました。結果は2-1で日本の勝利となりましたが、倒された選手がオフサイドポジションにいたにも関わらずファールを取られた等々、「中東の笛」の影響をモロに受けた試合であったとも言えます。
シリアの要注意選手
シリア代表の選手は殆どが国内リーグに所属していますが、イラクやヨルダンのリーグでプレーする選手もいます。また中にはスウェーデン出身の選手もいます。MFルアイ・チャンコがその選手であり、母国スウェーデンではマルメ等のチームに所属していました。現在もスウェーデン1部リーグのシリアンスカに所属しており、代表戦がある度に合流しているという、数少ない「海外組」のひとりです。
FWではサンハリブ・マルキも要注意といえるでしょう。彼も「海外組」であり、現在はトルコのカスムパシャSKに所属していますが、長年にわたりベルギー1部リーグで活躍し、その後移籍したローダJC(オランダ)でも大活躍をしました。プレースタイルは前線からのプレスなど献身的なプレーが目立ち、シリア代表では得点力の無さが指摘されていますが、注意すべき選手である事に間違いはありません。
また、マヘル・アル・サイード(アル・ショルタ)の「国内組」ベテランにも注目ですが、シリア代表も世代交代により、彼らが招集される頻度が減っており、若手の有望株であるアハマド・アル・ドゥニ(アル・リファー/バーレーン)が最も注意すべき選手と言えます。
試合の行方
シリアとは2015年10月8日にアウェーで、2016年3月29日にホームでの対戦が予定されています。シリア自体の情勢が悪いため、アウェーは代替地であるオマーン・マスカットで開催される予定ですが、中東での開催には相違ありません。2次予選の第4戦目であるアウェーのシリア戦に勝利する事で、二次予選を楽に突破するきっかけとなる事を願いながら応援しましょう。
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画像版権: 日本代表合宿】6/9 本田圭佑インタビュー