日本代表を牽引する“ポスト本田圭佑”は誰だ!?
ジーコJAPANの中田英寿。オシムJAPAN〜岡田JAPANの中村俊輔。ザックJAPANの本田圭佑。歴代の日本代表にはキャプテンとは別に“チームの顔”と呼ぶべき絶対的なエースがいます。発足から間もないハリルJAPANにおいて、現在その役割はACミランの背番号10が担っていますが、彼もロシアW杯が開催される頃には32歳。年齢的に見ても彼がW杯本番まで日本代表のエースに君臨し続ける保証はどこにもありません。少しずつ世代交代を進め始めたハリルJAPANにおいて今後、真のエースと呼ばれる選手は誰なのでしょうか。成長著しい3選手を取り上げ、考察してみましょう。
武藤嘉紀が日本代表の顔になる可能性
現在、ロンドンで最も注目されている日本人ではないでしょうか。来季から胸スポンサーが日本企業に決まったブルース(チェルシーの愛称)が正式オファーを出したことで、日本国内のみならず世界的に一気に注目が集まりました。そんな武藤嘉紀が日本代表の真のエースになる可能性については未知数です。彼の技術やメンタリティーはトッププレーヤーにふさわしいものですが、優等生すぎる部分があります。時にはチームに対して厳しい意見をメディアに向けて発信することも必要なのがエースという存在です。エースストライカーになる素質は十分ですが、代表チームの顔という役割は彼が担うべき役割は早いような気がします。
すでに鹿島アントラーズの顔である柴崎岳
青森山田高校の2年生にして、鹿島アントラーズに内定してから早5年。トニーニョ・セレーゾ監督が世代交代を進める中で、着実に成長していき、チームの絶対的な存在である小笠原からキャプテンマークを譲り受け、鹿島アントラーズにおいてはすっかりチームの顔となっています。
彼が日本代表の中心人物になる可能性は十分秘めています。彼の技術や状況判断力、年齢にふさわしくない冷静さは、かつての中田英寿を彷彿とさせます。しかし、彼は海外リーグでの経験がないという点で、フィジカルがまだまだ発展途上ですし、結果に対する厳しさもヨーロッパサッカーにおいてのそれと比べると改善の余地があります。これはここに挙げる3選手全てに言えることですが、22歳の彼らは若手といえど、世界に目を向ければ同年代にはセレソンのキャプテンを務めるネイマールやブラジルW杯でドイツ代表を優勝に導く決勝点を決めたゲッツェ、昨シーズンはアトレチコでリーガエスパニョーラを、今季はチェルシーでプレミアリーグを制覇したクルトゥワが同世代です。世界の舞台での活躍が柴崎岳には必要かもしれません。
宇佐美貴史がエースとなるか
現在J1リーグ得点王争いのトップに立ち、今最も“ノっている”Jリーガーではないでしょうか。ディフェンスを置き去りにするドリブル、ゴールを予感させる決定的なパス、中距離からもゴールを狙える強烈なシュートなど攻撃に必要なスキルを、これほどまで高いレベルで全て兼ね備えた日本人はこれまでいませんでした。
19歳にしてドイツの名門バイエルン・ミュンヘンに移籍した実績は、間違いなく彼のポテンシャルと努力の賜物です。宇佐美貴史が日本代表のエースになる可能性は高いと言ってもいいのではないでしょうか。筆者が彼に対してそれほどまでに期待するのは、前述したスキルはもちろん、本田圭佑に似て、ビッグマウスなところがあるからです。やはりチームを引っ張るべき者は常に人より高い目標を持ち、それを公言する必要があります。
まだ本田圭佑ほどではありませんが、常に強気な彼はチームの顔としてチームを引っ張っていく素質があります。また若くしてブンデスリーガのトップチームを肌で体感しているため、サッカーに対する厳しさもJリーガー以上の感度を持っています。
要するに、日本代表のエース足る者は技術的な部分や試合を決める決定力はもちろん、チームを引っ張る意識や勝利をもぎ取るためのメンタリティー、更にはチームの顔であると自覚した上でのメディア対応など、あらゆる力が必要になります。
日本代表の顔となるには、サッカーが上手いだけでは不十分なのです。今回挙げた3選手以外にも成長が楽しみな若手はたくさんいます。今後の日本代表を長い目で見て、数年後のエースを探すことは楽しみが一つ増えることにもなりますし、オススメの観戦法です。
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