明治安田生命J1リーグ第9節が昨日行われ、浦和レッズがG大阪との天王山を制し首位を堅持しました。TV放送をご覧になった方はご存知だと思いますが、Jリーグは「LIVEトラッキングシステム」という試合でに走行距離やスプリント回数を数字で分析したシステムを導入しています。「スプリント回数」や「ポゼッション率」、「パス回数」などからチームの状況、傾向がわかる面白いシステムですが、それがチームの勝敗とどう関係するか考えてみましょう。
トラッキングシステムとは?
今シーズン新たな試みとして導入された「トラッキングシステム」。これは試合におけるチームや個人のデータがリアルタイムにわかるもので、チームであれば「ボール支配率」や「走行距離」、「パス回数」など個人でも「スプリント回数」(スプリントとは・・・時速24Kmでの走りという定義)、フィールドのどの辺りにポジションを取ることが多いかがわかる「ヒートマップ」など様々な情報が視聴者にもわかるという画期的なものです。
この選手はものすごい回数のスプリントだな・・・。このチームは細かいパスを繋ぐことでポッゼッション率を高める戦術なんだな・・・。など今まではチーム分析スタッフや分析専門業者でしかわからなかったような情報が我々の様な一般のサポーターでもわかるようになったということです。
運動量と試合結果の矛盾
運動量と試合の勝ち負けについて面白いデータがあります。
今までの日本の現代サッカーでは「運動量が多い」=「勝ちにつながる」という風潮は少なからずあったはずです。しかしJリーグの場合試合数と走力が必ずしもマッチしているわけではないと指摘しています。
そこでここではブンデスリーガとの比較で必ずしも運動量と勝敗に相関関係がないわけではないという分析もされていて、Jリーグの戦術に問題があるという話もされています。いかにJリーグが「考えて走るサッカー」が下手かということがわかります。
予算が少ないチームは「走力」を高める傾向にある
上記のコラムで「Jリーグでは、強化予算の多い強豪クラブが“省エネ式のサッカー”を志向する傾向があり、逆に下位クラブが戦力差を埋めるために運動量を増やす、という構図があるのかもしれない」ということが書かれているようにチーム平均の走行距離はそれに当てはまるかもしれないです。
走行距離が最も多いチームは湘南ベルマーレ、次いで横浜・F・マリノス、そして松本山雅・・・。奇しくも第9節で敗北したチームが上位に名を連ねています(笑)
走行距離から考えた日本代表にお薦めの選手は?
ブンデスリーガのように「走力」と「勝敗」の関係が噛み合ってくることが出来るならば、今まで日本代表に招集されていない選手で運動量が多い選手は誰でしょうか?そう考えると湘南ベルマーレの高山薫や横浜・F・マリノスの兵藤慎剛、ヴィッセル神戸の小川慶治朗などが期待されます。もちろん「スプリント力」や「走行距離」が世界的に重要視されているのにJリーグでは相関関係が見られにくいということを改善することが最優先かもしれません。しかし根本的に走れる選手が多いことは決してマイナスではないので「運動量」の追及はしていくことになるでしょうし、それに伴ってオシム氏が一大ブームを巻き起こした時の様な「考えて走るサッカー」の再燃が起こり得ると私は予想しています!オシム氏との関係も深いハリルホジッチ監督には期待です!
【ハイライト】FC東京×川崎フロンターレ「J1リーグ 1st 第9節」 - YouTube
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引用画像:YouTubeより