川島!?西川!?熾烈を極める日本代表正GK争い
「毎回GKを4人呼ぶ。競争心を高めるためです。」就任後初のメンバー発表の席で報道陣にこう説明したハリルホジッチ監督は、ロシアW杯アジア2次予選代表でも川島永嗣(スタンダール・リエージュ)東口順昭(G大阪)西川周作(浦和)権田修一(FC東京)の4人を呼んでいます。国内組のみの合宿で川島が招集できない場合はもう一人呼ぶ徹底ぶり。ロシアW杯のピッチに立つGKは誰なのか? ハリルホジッチ監督は競争を高めるために完全な固定はしないかもしれません。
不安を覗かせた親善試合・イラク戦
ロシアW杯アジア2次予選へ向けての最終テストマッチとなるイラク戦では川島が先発しましたが、CBとの連携のまずさからパンチングを叩きつけてしまってピンチになる大きなミスがあり、クラブで試合に出られていない不安をのぞかせました。代表での経験という点ではGK4人中、最も経験豊富であり、CB吉田麻也とも代表では長く一緒にやっているだけにあのプレーは頂けません。
一方、国内組の3人はクラブでの活躍で好調をキープ。西川周作はJリーグ17試合〇失点、東口は17試合〇失点、権田は17試合〇失点とクラブの堅守を支える大きな存在となっています。
切磋琢磨する日本代表GK4人
ここであらためて日本代表GK4人についてまとめておきます。
・川島永嗣(スタンダール・リエージュ・32歳)
Aマッチ出場70試合。2度のW杯本戦出場を果たしている4人の中では最も経験のあるGK。クラブで出場機会を失っているのが不安要素。
・東口順昭(G大阪・28歳)
Aマッチ出場なし。2014年G大阪で全試合出場し3冠達成。国際試合の経験の少なさは決勝トーナメントに進出したACLで実績をアピールしたい。キックの精度が課題か。
・西川周作(浦和・28歳)
Aマッチ出場15試合。Jリーグファーストステージ優勝の浦和の守護神として活躍。足元のテクニック・フィードの正確さに優れる。
・権田修一(FC東京・26歳)
Aマッチ出場3試合。ハリルホジッ監督就任初戦で起用された。ロンドン五輪U-23代表ではグループリーグから4試合連続無失点でベスト4進出に貢献。
そしてロシアW杯アジア2次予選の緒戦となるシンガポール戦では川島が先発起用。相手が相手だけにGKの見せ場はほとんどなく、無難にこなして終了。これでハリルホジッチ体制になってからのGK起用は川島が3試合、権田が1試合、となりました。シンガポール戦のベンチ入りは東口と西川で、経験のある川島への信頼が厚く川島以外の3人は横一線で今後もサバイバルが続くものと予想されます。
この競争は必ず成長に繋がる
8月に中国で行われる東アジアカップは国内組のみになるので川島を除く3人にも出番があると思われます。アジア2次予選のうちはどのGKも起用する可能性があり、さらに競争を促すことでしょう。
かつて川口能活と楢崎正剛が代表正GKの座を争っていた時も非常にレベルが高く、結果2002年W杯は川口、2006年W杯は楢崎が出場しました。この2人はライバルとして凌ぎを削ったからこそ高いレベルのGKへと成長しました。
熾烈を極める代表正GK争い。アジア予選や親善試合を通してハリルホジッチ監督の序列が見えてくるのはまだまだ先になると思いますし、それまでお互いが切磋琢磨することでより高いレベルへと向かっていくことを期待しています。
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トップ・アイキャッチ画像版権:jleaguechannel 【明治安田J1 1st 第16節】西川周作(浦和)のインタビューより